こんにちは〜!雛乃木まやです(*^^*)
2020年、新型コロナウイルスの影響で声優の収録も滞り、アニメも延期するという事例が多数見受けられます。
声優の収録環境は、政府が気をつけてほしいとされている三密の条件をすべて満たしている状況となっています。
三密で声優はどのようにして仕事をしていけばいいんだろう?
三密とは「密集場所」「密接場所」「密閉空間」の「密」場所を避けて欲しいという呼びかけのことです。
声優の収録現場は密閉空間の中で1つのマイクに対して複数人使用することなどから全ての条件が当てはまってしまい、どうしても避けることが厳しい状況です。
これはすごく問題で、どれだけ気をつけていてもウイルスという目に見えない敵に対してはこういう密に接触する機会が増える仕事場というのは危険にさらされます。
実際に声優さんでも新型コロナウイルスに感染された方はいらっしゃいます。
安心して働ける状況になるのはまだまだかかるなという印象を受けます。
やはりそういった状況でも対応ができるという環境作りがこれからはもっと必要となってくるんじゃないかと思います。
そこで私が前から注目しているのはリモートアフレコというものです。
リモートでもオフラインで収録できるような環境が実現できないかと何年も前から考えていました。
今回アメリカでリモートアフレコという試みを実施されたということで、 紹介していきたいと思います。
リモートアフレコとは?
アニメや洋楽の画面をみながら、ディレクターと一緒に遠隔で自宅からアフレコができるという形です。
つまり、スタッフと演者が自宅にいながらアニメや洋画吹替の収録ができるんです!
元々アメリカのアフレコは、基本的にブースに一人で入り、収録するというスタイルが一般的だったようです。
日本ではゲームのキャラボイスの収録やナレーション収録など、ブースに一人で収録するのが多いですよね。
なので比較的、リモートアフレコに移行しやすい環境だったんじゃないかなと思います。
どういう風にリモートアフレコを行っているの?
日本製アニメの配信などを行う企業「Fanimation」がどのようにリモートアフレコを行っているのかという様子を公開しています。
ホームスタジオなどもあって大変参考になるかと思いますので見てみてください。
Pssst… My Hero Academia dub fans.
We’ve got some Plus Ultra news for you. Episode 84 will launch dubbed SUNDAY! 🙌🏽
Find out how we made it happen: https://t.co/auLdOIHD2a pic.twitter.com/DdKJCcqJXU
— Funimation (@FUNimation) April 10, 2020
この他にも自宅で収録を試みるキャストが現れたりと、アニメのアフレコ現場が急速に変化しているのが伺えます。
ただ、リモートでアフレコを行う上で気になるのは遅延の問題ですよね。
そんな問題を解決するのではないかというサービスをご紹介します。
ヤマハ 、離れていても複数人で合奏を楽しめるオンラインサービス「SYNCROOM」はリモートアフレコにも使えるのでは?
YAMAHAさんがリモートで生演奏セッションができるオンラインサービスを公開しています。
元々「NETDUETTO」というアプリでベータ版が出されていたのですが、リニューアルして「SYNCROOM」を発表されました。
とても画期的なツールになるかと予想されますが、何が画期的かと言いますと、遅延がほとんどないんです!
なんと0.02秒(20msec)とか0.03秒(30msec)というオーダーで通信ができるとのことです!
「SYNCROOM」に先行し、「NETDUETTO β2」が公開されていて、Windows/macOSでダウンロードして無料で利用できます。
デモでアプリを利用した動画が公開されています。
ZOOMやDiscordだと避けては通れない遅延と音質問題ですが、このアプリはそれをクリアにしています。
デモを聞く限り、とてもいい感じですよね!
非圧縮の16bit/48kHzや16bit/44.1kHzというCD音質並みでのセッションが可能なので、音楽をやられている方には非常に素晴らしいツールになるかと思います。
テンポを大事にするのは、音響を扱うアフレコ収録でも一緒なんですね。
これをリモートアフレコなどにも応用できないかな?と思ってしまう雛乃木まやです。
気になった方はぜひ利用してみましょう!
いろんなシーンで使えるんじゃないかと思います(*^^*)
他にも様々なアプリが世界でリモート収録のために使用されています。
音楽家の人は海外で仕事されている方も多いです。
それこそアメリカだけでもかなり広いので、スタジオやミュージシャンはLAやシカゴ、NY、サンフランシスコなど様々な場所に点在していらっしゃいます。
他にもヨーロッパなどのミュージシャンとセッションすることも珍しくない環境だそうです。
そんな方々が使用しているソフトをご紹介します。
「Source-Connect」
リモートセッションの際、海外ではシェア率100パーセントというくらい使用されているアプリが「Source-Connect」です。
セッションの際には双方のライセンスが必須ですが、7.1chサウンドまで対応可能です。
トークバック用の回線もあるのでオーディオだけで9.1ch、それに加えて映像ともシンクロすることができるのです。
320kbpsという高音質でセッションできるので、リモートでディレクションしていくのにも簡単に問題なく使えるといった印象ですね。
プラグインとしても各DAW上に差し込んで使えるのがとても便利です!
ただ、お値段はProだとそれほど安くはないといった印象ですね。
ソフトも「source live」「source connect now」「source nexus」などあるのですが、機能が全然違うので、ダウンロードする際は気をつけてください。
ソフトの違いなどは下記の記事で詳しく書かれていますのでご参照ください。
⇒音楽制作におけるリモート環境の整備 その5 リモートレコーディングとは
低遅延で世界中のレコーディングスタジオで使用されているという安心感はあるので、お仕事で本格的にリモートセッションをやるという方にはこちらを採用する必要があるかもしれません。
「Nicecast」
「Source-Connect Pro」に比べて、お値段が安くなりますが、その分手間がかかるアプリが「Nicecast」です。
リスニング側もDAWで聞くのではなく、iTunesやブラウザでネットラジオをストリーミング形式となります。
送信側は別回線でDAWのオーディオをNicecastにのせなければなりません。
いろんな回線やDAWを使わなければいけないという印象なので、頻繁にセッションするという方にはあまり向かないアプリかもですが、音質的には問題ないみたいなので、気になる方はデモなどをチェックしてみてください。
詳しくは海外在住の瀬川さんの記事に書かれています。
⇒瀬川英史の「LA Graffiti」第六回 : 「リモートセッション」
「LISTENTO」
演奏者がWebブラウザのURLを教えて、DAWを配信するといった設定がとても簡単なアプリが「LISTENTO」です。
サブスクリプションサービスとなっていて、一週間単位で支払いが発生しますが、とても安価です。
使用する期間の時だけ登録するという形もできますね。
ただ、トークバックの機能は付いていないので、ZOOMやSkypeなど別の通信手段を使う必要があります。
時代とともに声優業界も進化を!
日本は特に天災が多かったりもするので、いつ何が起こるかわかりません。
疫病に関しても、誰も想像していなかったと思います。
こういった時代の変化に対応できるよう、昔ながらの文化を大事にしつつも、それに合わせて未来を見据えて、柔軟に対応できる環境づくりを準備するということもとても大事だと思います。
これを機にリモートアフレコが日本も広がるといいなと思っています。
リモートアフレコご依頼お待ちしております。
雛乃木まやはリモートアフレコに積極的に挑戦したいなと思っています。
自宅に防音室を構え、音響設備を整えています。
問題とされるホワイトノイズも吸音材でほとんどありません。
もしリモートアフレコにチャレンジしたいという企業さんなどいらっしゃいましたら、全力でご協力させていただこうと思いますので、お声がけいただけると嬉しいです。
オンライン収録、オフラインの収録どちらも柔軟に対応させていただきます。
新しいことに挑戦するのがとても好きなので、何か新しい試みをしたいという方は是非一緒にお仕事ができれば嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします。